2026.02.18
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【相続】遺産分割における換価分割の話

投稿者:二川伸也
tochi_akichi 2026年2月18日

弁護士の二川です。


ブログをしている目的の一つにネット広告対策がもちろんあるわけですが、どうやら、作り込んでおり、かつ、キーワードがしっかりあるものが対策としては良いようです。

ということで、突然、これまでのブログと異なって、割とプロっぽいブログを展開してみます。


【遺産分割】不動産を誰も相続したくない時は?「換価分割」のメリットと進め方

相続が発生した際、遺産が「実家の土地と建物」だけで、相続人全員がすでに自分の家を持っていたり、遠方に住んでいたりして、「誰もその不動産を引き継ぎたくない」というケースは少なくありません。

今回は、そのような場合に有効な解決策となる「換価分割(かんかぶんかつ)」について解説します。


1. 「換価分割」とは?

遺産分割には大きく分けて3つの方法がありますが、その中の一つが「換価分割」です。 簡単に言うと、「遺産(不動産など)を売却して現金化し、そのお金を相続人で分ける」という方法です。

  • 現物分割: 土地をそのまま分けたり、長男が土地、次男が預金を相続したりする方法。

  • 代償分割: 特定の相続人が不動産を相続し、他の相続人に自分のポケットマネーから「代償金」を支払う方法。

  • 換価分割: 不動産を売って、手元に残った現金を分ける方法。

2. どんな時に「換価分割」を選ぶべき?

以下のような状況では換価分割が最も適しています。

  • 相続人の誰もが、不動産をそのまま(現物で)取得することを望んでいない。

  • 不動産を特定の人が相続しても、他の相続人に支払うための十分な現金(代償金)を持っていない。

  • 不動産を物理的に分けることが難しく、現金で公平に分けたい。

3. 換価分割のメリット

最大のメリットは「公平性」です。 不動産の評価額は、査定する人や時期によって変動しやすく、不公平感が出やすいものです。しかし、売却して現金にすれば、1円単位まで法定相続分通りにきっちり分けることができるため、親族間の紛争を防ぎやすくなります。


4. 手続きはどう進むのか?(実務のポイント)

換価分割を進めるには、主に以下の2つのルートがあります。

  • 協議による売却: 相続人全員が合意して、共同で不動産業者に売却を依頼します。

  • 審判による競売: 話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所の審判によって「競売」にかけ、その代金を分配します。

ただし、裁判所を通した「競売」になると、一般的な市場価格よりも売却価格が低くなる傾向があるため、基本的には話し合い(協議)で任意に売却することを目指すのが得策です。


5. 注意点:計算方法の難しさ

実務上、換価分割はシンプルに見えて計算が複雑になることがあります。 例えば、売却にかかる経費(仲介手数料や測量費)を誰がどう負担するか、売却までの期間に発生する固定資産税はどうするかなど、事前に細かく決めておかなければ後でトラブルになります。


まとめ

「誰も住まない実家」を放置しておくと、維持費や税金がかさむだけでなく、空き家問題にも発展しかねません。相続人全員が納得できる「換価分割」は、現代の相続において非常に合理的な選択肢です。

「実家をどう分ければいいか分からない」「誰も引き継ぐ人がいない」とお悩みの方は、ぜひ一度当事務所にご相談ください。




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