2026.04.06
コラム

調停中の相続人死亡

投稿者:二川伸也

遺産分割調停中に相続人が死亡したら?受継手続の流れを弁護士が解説|よつば法律事務所

Succession in Probate Mediation

遺産分割調停中に相続人が亡くなったら?
受継手続の流れを弁護士が解説

調停の申立人が調停中に死亡した場合、手続きはどうなるのか。相続人が行うべき「受継の申立て」について、高松市の弁護士がわかりやすく説明します。

本コラムのレイアウト構成にはAIの支援を導入しています。皆様に複雑な法律問題を視覚的に分かりやすくお伝えするための試みです。

「父が祖父の遺産分割調停を申し立てていましたが、調停中に父が亡くなりました。この手続きはどうなるのでしょうか」——このようなご相談は、相続が重なる「数次相続」の場面でしばしば起こります。遺産分割調停の手続きは、申立人が亡くなったからといって当然に終わるわけではありません。本コラムでは、調停の「受継」という手続きについて詳しく解説します。

調停中に申立人が死亡しても、手続きは続きます

家事調停事件には、離婚調停のように申立人の一身に専属するものと、財産的権利を対象とするものがあります。遺産分割調停は後者にあたるため、申立人が亡くなっても調停手続は終了せず、そのまま続行されます(手続きの「中断」もありません)。

ただし、誰が申立人の立場を引き継ぐかを明確にする必要があります。これを「受継(うけつぎ)」といいます。

ポイント:遺産分割調停の申立人が亡くなった場合、その相続人が「受継の申立て」を家庭裁判所に行わなければなりません(家事事件手続法258条1項・44条1項)。法律上、受継は義務とされています。

受継の申立て:必要な書類と手順

受継の申立ては、できるだけ速やかに行うことが調停の迅速な進行のために重要です。

1
受継申立書の作成 「受継申立書」を作成します。亡くなった申立人の情報・死亡日・受継者(相続人)の情報を記載します。
2
添付書類の準備 ①申立人(死亡者)の出生から死亡までの戸籍謄本(除籍・改製原戸籍も含む)、②受継申立人全員の戸籍謄本・住民票を揃えます。
3
相続人全員で申立て 原則として相続人全員が受継申立人となります。ただし、遺言で権利の承継者が指定されている場合や、遺産分割協議で権利を一人に集約している場合は、その者だけが申立てを行います。
4
家庭裁判所への提出 調停が係属している家庭裁判所に申立てます。申立費用は収入印紙不要、予納郵便切手のみです。裁判所が受継の要件を確認し、許可されれば調停が続行されます。

未成年の相続人がいる場合は注意が必要です

  • 受継申立人の中に未成年者がいる場合、遺産分割は親権者と子の「利益相反行為」にあたるため、子のために特別代理人の選任が必要です(民法826条)
  • 特別代理人の選任申立ては、受継申立てと同時に行うとスムーズです
  • 相手方(申立人ではない側)が死亡した場合も、同様に受継が認められます
  • 審判手続き中に当事者が死亡した場合も、まったく同様の扱いになります

数次相続と相続登記の免税措置

調停中に相続人が亡くなるケースは「数次相続」と呼ばれ、相続登記が未了のまま複数の相続が重なる状況です。このような場合、租税特別措置法の改正により、一定の条件のもとで相続登記の登録免許税が免除される措置があります(令和7年3月31日まで延長済み)。

また、数次相続においては、最終的に土地を取得した者への直接の相続登記が認められる場合もあります(平成30年3月16日民二137号通知)。

受継手続の比較:自分で行う場合と弁護士に依頼する場合

比較項目 ご自身で手続き 弁護士に依頼
申立書の作成 書式・記載内容の把握が必要 弁護士が適切に作成
戸籍謄本の収集 出生から死亡まで全戸籍が必要で手間がかかる 必要書類を的確に案内・収集を支援
特別代理人が必要な場合 手続きが複雑になり、見落としリスクあり 同時に必要な申立てを漏れなく対応
その後の調停・審判 自身で対応が必要 受継から遺産分割完了まで一貫対応
相続登記への対応 司法書士との連携が必要になることも 弁護士が司法書士と連携して手配

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数次相続や調停中の受継手続など、高松市・香川の皆様の複雑な相続問題に、経験豊富な弁護士が丁寧に対応いたします。一人で悩まず、まずはお電話でご連絡ください。

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※ 本コラムは一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。また、掲載内容は本コラム作成時点の情報に基づくものであり、その後の法改正等により内容が変わる場合があります。
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