2026.04.07
コラム

相続人による使い込み

投稿者:二川伸也

相続人による預金の使い込み|弁護士に相談すべき理由と対処法【高松・香川】

本コラムのレイアウト構成にはAIの支援を導入しています。皆様に複雑な法律問題を視覚的に分かりやすくお伝えするための試みです。
Inheritance Dispute

相続人が預金を使い込んでいた——
泣き寝入りしない。取り戻すための法的手続き

不当利得返還請求・不法行為損害賠償請求から民事訴訟まで、弁護士が分かりやすく解説します


「父が亡くなった後、兄が父の預金を勝手に引き出していた。返してほしいと伝えても応じてもらえない。このまま諦めるしかないの……?」

高松市周辺でこうしたご相談を受けることは、決して珍しくありません。相続人による預金の使い込みは、家族間の問題であるがゆえに泣き寝入りしてしまうケースも多いのですが、法律は被害を受けた相続人の権利をきちんと守っています。この記事では、取るべき手続きと注意点を丁寧に解説します。

使い込まれた預金は「返してもらえる」——根拠となる法的請求

相続人の一人が、故人の預金を無断で引き出して返還しない場合、被害を受けた他の相続人には大きく二つの法的手段があります。

  • 不当利得返還請求……法律上の正当な理由なく他者の財産を利得した場合に、その返還を求める権利(民法703条)
  • 不法行為に基づく損害賠償請求……故意または過失により他者に損害を与えた場合の賠償責任(民法709条)

いずれの請求権も、合意による解決(遺産分割)ができなければ、最終的には民事訴訟によって実現することになります。「話し合いで返してもらえないなら、裁判で取り戻す道がある」——これが法律の立場です。

ポイント:死亡前と死亡後で手続きが変わります
被相続人の生前に無断で引き出されたケースも、死亡後に引き出されたケースも、どちらも不当利得または不法行為の問題として追及できます。ただし、遺産分割の場で扱えるかどうかは異なります。不安な方はまず弁護士に確認することをお勧めします。

民事訴訟を起こすまでのステップ

使い込みが疑われる段階から訴訟提起まで、主なステップは以下のとおりです。

  1. 01
    証拠の収集 金融機関に「取引履歴(入出金明細)」の開示を請求します。故人の通帳や印鑑の管理状況なども確認しておきましょう。
  2. 02
    内容証明郵便による請求 相手方に対して返還を求める意思を書面(内容証明郵便)で通知します。後の訴訟でも重要な証拠となります。
  3. 03
    協議・調停 相手が任意に返還しない場合、家庭裁判所の調停を申し立てることも選択肢です。ただし合意が難しい場合は次のステップへ。
  4. 04
    民事訴訟の提起 地方裁判所または簡易裁判所(請求額に応じて)に訴状を提出します。戸籍謄本・取引履歴・内容証明郵便などが添付書類として必要です。

訴訟に必要な主な添付書類

  • 被相続人の出生から死亡までのすべての戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本
  • 原告(請求する相続人)の戸籍謄本
  • 被告(使い込んだ相続人)の戸籍謄本
  • 金融機関の取引履歴(入出金明細)
  • 内容証明郵便・配達証明
  • 法定相続情報一覧図の写し(戸籍謄本の代用が認められる場合あり)

自分で対応する場合 vs 弁護士に依頼する場合

香川の皆様からよくいただく疑問として「自分でできないか」というご質問があります。下の比較表をご参考ください。

比較項目 ご自身で対応 弁護士に依頼
証拠収集 取引履歴の開示請求は本人でも可能。ただし金融機関対応に時間がかかることも 弁護士会照会などの手段を活用し、迅速・確実に収集できる
書面作成 内容証明・訴状の作成は専門知識が必要。記載ミスが不利益になることがある 請求内容を法的に整理した書面を作成。抜け漏れなく対応
法廷対応 本人訴訟も可能だが、相手方に弁護士がいる場合は著しく不利になりやすい 代理人として対応。相手方の主張への反論も迅速に行える
特別受益・贈与の主張への対処 相手方から「贈与だった」と反論されると対応が困難 判例・証拠を踏まえた法的反論で対抗できる
費用の目安 実費(印紙代・切手代)のみ。ただし時間と手間が大きい 着手金+成功報酬。多くの事務所で初回相談は無料
精神的負担 家族間のトラブルを一人で抱えることになり、精神的負荷が高い 弁護士が間に入ることで、家族との直接対立を避けやすくなる

まずは一度、弁護士にご相談ください

「証拠が十分かどうか分からない」「いくら請求できるか知りたい」——そんな段階でも大丈夫です。よつば法律事務所では、相続問題に関するご相談を初回から丁寧にお聞きします。

※ 本コラムは一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。また、掲載内容は本コラム作成時点の情報に基づくものであり、その後の法改正等により内容が変わる場合があります。

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