2026.04.06
コラム

相続放棄の有無を確認

投稿者:二川伸也

義妹や甥が相続放棄したか調べたい|照会と受理証明の手続きを弁護士が解説|よつば法律事務所

本コラムのレイアウト構成にはAIの支援を導入しています。皆様に複雑な法律問題を視覚的に分かりやすくお伝えするための試みです。

Inheritance Waiver — Verification of Renunciation

義妹や甥が相続放棄したかどうか
調べる方法はある?
― 照会申請と受理証明の手続きを弁護士が解説 ―

よつば法律事務所|香川県高松市の相続専門コラム


「弟が多額の借金を残して亡くなった。弟の妻子が相続放棄をしているなら、兄弟である自分が次の相続人として借金を引き継ぐことになるかもしれない――」香川の皆様からも、このような不安のご相談をいただくことがあります。

他の相続人が相続放棄しているかどうかは、当然には知らされません。しかし、家庭裁判所への照会や受理証明の申請という手続きを通じて、その有無を確認することができます。

この記事では、相続放棄の有無を調べる2つの方法(照会申請・受理証明申請)の手続きと利害関係人として申請できるケースを弁護士の視点から解説します。

相続放棄の有無を確認する2つの方法

1 有無の照会
相続放棄・限定承認の申述の有無についての照会 相続放棄の申述がなされているかどうかを家庭裁判所に問い合わせる方法。法文上の根拠はないが、利害関係人からの照会に対して担当係が回答する実務上の取扱いがある。

費用:無料(裁判所によって書式・手続きが異なる)
2 受理証明の申請
相続放棄申述受理証明書の申請 相続放棄の申述が受理されたことを証明する書類を家庭裁判所から交付してもらう方法。家事事件手続法47条に根拠がある正式な証明書(家事審判事件証明)。

費用:1件1事項1通につき収入印紙150円
📋 照会できる人・申請できる人 いずれの手続きも、当事者(申述人本人)または利害関係を疎明した第三者が対象です(家事手続法47条①)。相続放棄については、共同相続人・後順位相続人・相続債権者などが「利害関係を疎明した第三者」に該当します。今回の事例のように、先順位者の放棄によって相続人になりうる兄弟姉妹もこれに含まれます。

方法① 照会申請の手続き

相続が開始した地を管轄する家庭裁判所の担当係に照会することで、申述の有無の回答を得ることができます。書式・手続きは裁判所によって異なるため、事前に照会先の裁判所に問い合わせることが重要です。

照会申請時の主な添付書類

  • 被相続人の住民票除票(本籍地の記載があるもの)
  • 照会者自身の戸籍謄本(3か月以内のもの)・住民票(本籍地記載のもの)
  • 利害関係の存在を証する書面(照会者と被相続人の身分関係がわかる戸籍謄本等)
  • 相続関係図
  • 照会者が債権者の場合:金銭消費貸借契約書・債務名義の写し等(債権の存在を証する書面)
⚠ 裁判所によって書式・手続きが異なります 照会申請には法文上の統一書式がなく、東京家庭裁判所のように独自の書式を公表している裁判所もあれば、書式がない裁判所もあります。必ず照会先の家庭裁判所に事前確認してから申請してください。

方法② 受理証明申請の手続き

相続放棄の申述が受理されたことの証明書(相続放棄申述受理証明書)は、家事事件手続法47条に基づく正式な公的証明書です。金融機関への提出や不動産手続きなど、放棄の事実を第三者に証明する際に広く使われます。

  1. 1
    申請書の作成(事件番号・受理年月日が必要) 申請書には相続放棄申述事件の事件番号および受理年月日を記載する必要があります。事前に照会で有無を確認してから、改めて証明申請をするという流れが一般的です。
  2. 2
    申述を受理した家庭裁判所へ提出 申請先は申述を受理した家庭裁判所です(相続開始地の管轄裁判所)。収入印紙150円(1件1事項1通)を貼付して申請します。
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    家庭裁判所の許可を経て交付 第三者が申請する場合は、家庭裁判所が相当と認めたときに裁判所書記官が証明書を交付します(家事手続法47条①⑤)。なお、申述人本人が申請する場合は必ず交付されます(同法47条①③)。

第三者申請時の主な添付書類

  • 申請人の戸籍謄本(3か月以内のもの)
  • 利害関係の存在を証する書面
  • 被相続人の戸籍(除籍・改製原戸籍)謄本(受理通知書の写しがあれば不要)
  • 被相続人の住民票除票(受理通知書の写しがあれば不要)
  • 相続放棄申述人の戸籍謄本(受理通知書の写しがあれば不要)
💡 申述人本人が証明書を取得するケース 相続放棄申述受理証明書を最もスムーズに取得できるのは申述人本人です。本人が申請する場合、家庭裁判所の許可を待たずに、裁判所書記官に直接交付請求することも可能です(家事手続法47条⑥)。放棄した本人に確認・協力してもらえる場合はこの方法が早い場合があります。

照会と受理証明申請の比較

比較項目 有無の照会 受理証明申請
法的根拠 実務上の取扱い(法文上の根拠なし) 家事手続法47条①(明確な根拠あり)
目的 放棄の有無を確認するだけ 放棄の事実を公的に証明する
費用 無料(実費のみ) 収入印紙150円/通
事件番号の要否 不要 必要(記載が必須)
書式の統一 裁判所によって異なる 統一書式あり
証明力 回答に過ぎず(公的証明書ではない) 公的証明書として通用
使いどころ まず放棄の有無を把握したいとき 金融機関・登記など対外的に証明が必要なとき

※ 上記は一般的な目安です。個別の事情によって異なります。

まずはよつば法律事務所にご相談ください

「先順位の相続人が放棄したかどうか確認したい」「自分が後順位の相続人として借金を引き継ぐリスクがあるか心配」「照会や証明申請の手続きを代わりに行ってほしい」――香川の皆様のそのようなお悩みに、よつば法律事務所が丁寧にお答えします。

他の相続人の放棄の有無を早期に把握することは、自身の熟慮期間(3か月)を有効に使うためにも非常に重要です。後順位の相続人になりうる方こそ、時間を無駄にせず早めにご相談ください。

ご予約はお電話で 087-802-2936
※ 本コラムは一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。また、掲載内容は本コラム作成時点の情報に基づくものであり、その後の法改正等により内容が変わる場合があります。
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