2026.04.04
コラム

相続債務の調査

投稿者:二川伸也

相続債務の調査方法|高松市の弁護士によるわかりやすい解説|よつば法律事務所

本コラムのレイアウト構成にはAIの支援を導入しています。皆様に複雑な法律問題を視覚的に分かりやすくお伝えするための試みです。
Inheritance Debt Investigation

故人の借入金・債務を、どう調べればいいの?
相続債務の調査と廃業通知の進め方

高松市・よつば法律事務所|弁護士による相続コラム

親御さんを亡くされた直後、金融機関や取引業者から突然「請求書」が届いた——そんな経験をされた方は少なくありません。特に自営業を営んでいた方の相続では、事業上の債務が複雑に絡み合い、どこから手をつければよいか分からない、とご不安を感じる方が多くいらっしゃいます。

このコラムでは、相続債務の調査方法廃業通知の進め方について、弁護士の立場からわかりやすく解説します。この記事を読むことで、次のことが理解できます。

  • 金融機関への「借入金残高証明書」の取り寄せ方
  • 取引業者への問い合わせで気をつけるべき落とし穴
  • 廃業通知を出すタイミングと記載すべき内容
  • 弁護士に依頼するメリットと費用の目安

1まず確認すべきこと——相続債務の全体像を把握する

相続が発生すると、プラスの財産(預貯金・不動産など)だけでなく、マイナスの財産(借入金・未払い代金など)も相続人に引き継がれます。これを「相続債務の承継」といいます。

特に自営業者が亡くなった場合、事業上の借入金・買掛金・未払い税金などが残っていることが多く、漏れなく把握することが重要です。

相続債務に含まれる主なもの

  • 金融機関への借入金(事業融資・住宅ローン・カードローンなど)
  • 取引業者への買掛金・未払い代金
  • 未納の所得税・住民税・事業税
  • 連帯保証債務(主債務者が返済不能の場合)
  • 損害賠償責任など

2金融機関への照会——借入金残高証明書の取り寄せ方

被相続人が金融機関に対して債務を負っていた場合、まず「借入金残高証明書」の交付を申請します。これは、相続開始日時点の債務額を正確に確認するための書類で、相続税申告における債務控除(相続税法第27条4項)にも必要となります。

手続きのステップ

  • 1
    金融機関を特定する 通帳・契約書・郵便物などを確認し、取引のあった金融機関を洗い出す。
  • 2
    借入金残高証明書の交付申請書を作成・提出する 各金融機関の所定書式に従い、または書面で申請。被相続人の死亡日現在の残高証明を請求する。
  • 3
    必要書類を添付する ①被相続人の戸籍謄本(出生〜死亡)②相続人全員の戸籍謄本③相続人の印鑑登録証明書
  • 4
    証明書を受領し、内容を確認する 金銭消費貸借契約書と照合し、契約日・借入金額・返済期限を確認する。

3取引業者への問い合わせ——注意すべき重要な落とし穴

取引業者への債務は、請求書の郵送で初めて把握することが多いです。不明な点は業者に問い合わせますが、相続人には被相続人の事業内容が分からないことも多く、注意が必要です。

⚠ 問い合わせ時の注意点

安易な問い合わせが「債務の承認(時効の更新)」となる可能性があります。「その債務は引き継ぎます」「確かに払います」などの発言は、後から撤回できなくなる場合があります。
金額が大きい場合や内容が不明な場合は、必ず弁護士に相談してから対応しましょう。

  • 請求書の内容(発生原因・金額・発生時期)を書面で確認する
  • 「債務の存在を認める」発言は、弁護士の確認が取れるまで避ける
  • 消滅時効が完成している債務がないか確認する(商事時効は5年)
  • 相続放棄を検討している場合は、特に慎重に対応する

4廃業通知の送付——混乱を最小限に抑えるために

後継者がいない場合、事業の廃業を決めたら速やかに廃業通知を取引業者・金融機関へ送付します。香川の皆様の中には、地元の取引先との関係を大切にされている方も多く、丁寧な通知が信頼関係の維持につながります。

廃業通知に盛り込む内容

  • 被相続人の死亡日と廃業の事実
  • 後継者がいない旨の説明
  • 残債務の返済方針(後日連絡する旨でも可)
  • 今後の連絡窓口(相続人の氏名・連絡先)
📌 重要:廃業しても債務は消えません

廃業通知を出しても債務は残ります。相続放棄をしない限り、相続人が債務を承継します。返済が困難な場合は、債権者との協議のほか、自己破産・民事再生の検討も必要になることがあります。廃業通知と同時に、債務への対処方針を示すことが望ましいです。

5自分で対応する場合と弁護士に依頼する場合の違い

相続債務の調査は、ある程度ご自身でも進めることができます。ただし、債務額が大きい・債権者が複数いる・相続放棄を検討しているといったケースでは、弁護士のサポートが効果的です。高松市周辺で相続問題を抱える方にとって、地元の弁護士に相談することで迅速な対応が可能になります。

比較項目 自分で対応 弁護士に依頼
費用 実費のみ(証明書取得代など) 着手金・報酬金が発生
手続きの正確さ 見落としリスクあり 網羅的に調査・対応可能
債権者交渉 不利な承認をしてしまうリスク 弁護士が窓口となり安全に交渉
相続放棄・限定承認 3か月の熟慮期間を逃すリスク 期限管理・申立てを一括サポート
精神的負担 複数の債権者対応で疲弊しやすい 窓口を弁護士に一本化できる
こんな人に向いている 債務が少額・債権者が1社のみ 多額の債務・複数の債権者・放棄検討中
Free Consultation

相続債務のことで悩んでいるなら、一人で抱え込まないでください

「債務の調査をどこから始めればいいか分からない」「廃業通知と一緒に何を伝えればいいか」——そんなお悩みに、よつば法律事務所の弁護士が丁寧にお答えします。

よつば法律事務所
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※ 本コラムは一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法律相談ではありません。また、掲載内容は本コラム作成時点の情報に基づくものであり、その後の法改正等により内容が変わる場合があります。
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