2026.04.07
コラム

遺言と保険金受取人変更

投稿者:二川伸也

遺言で生命保険の受取人を変更していた。手続きの流れを弁護士が高松から解説 | よつば法律事務所

本コラムのレイアウト構成にはAIの支援を導入しています。皆様に複雑な法律問題を視覚的に分かりやすくお伝えするための試みです。
Changing Life Insurance Beneficiary by Will

夫の遺言に「保険金受取人を妻に変更する」とあった。
保険金を受け取るまでの手続きを2ステップで解説します。

遺言で保険金受取人が変更されている場合、まず名義変更、次に保険金請求という2段階の手続きが必要です。弁護士が高松から詳しく解説します。

夫が死亡保険金の受取人を「妹から妻へ変更する」という遺言を残して亡くなった――。このようなケースでは、保険会社に対してまず受取人の名義変更手続きを行い、その後に死亡保険金の請求手続きを行うという2段階の対応が必要です。香川の皆様からも、こうした保険金受取人変更の遺言に関するご相談をいただきます。本記事で手続きの流れを整理します。

遺言による保険金受取人の変更は法律で認められています

保険法第44条第1項は、遺言による死亡保険金受取人の変更を明文で認めています。変更の効力は遺言者の死亡時に発生し、その意思表示は保険者(保険会社)への到達を要件としますが、到達前に死亡した場合でも発信時にさかのぼって効力が生じます(保険法第43条第3項)。

死亡保険金は相続財産ではありません:死亡保険金請求権は受取人が「自己固有の権利」として取得するものであり、被相続人の相続財産を構成しません(最高裁平成14年11月5日判決)。このため、遺言で受取人を変更された場合でも、その保険金は原則として特別受益に該当せず、遺産分割の対象外です。

手続きは2段階:名義変更→保険金請求

STEP 1|受取人の名義変更請求

  • 提出者:遺言執行者または生命保険契約に関する権利の承継者
  • 書類:保険金受取人名義変更請求書(保険会社所定)
  • 期限:遺言効力発生後、約款所定期間内(定めがなければ権利行使可能時から3年以内)
  • 費用:なし

STEP 2|死亡保険金の請求

  • 提出者:名義変更後の保険金受取人(本事例では妻)
  • 書類:死亡保険金請求書(保険会社所定)
  • 期限:約款所定期間内(定めがなければ権利行使可能時から3年以内)
  • 費用:なし

STEP1 名義変更請求の主な添付書類

  • 保険証券
  • 新受取人の本人確認書類(運転免許証・健康保険証等)の写し
  • 新契約者および新受取人の印鑑登録証明書
  • 受取人の戸籍謄(抄)本または住民票(親族の場合)
  • 遺言書の写し
注意①:添付書類は保険会社・契約の内容によって異なります。事前に契約している保険会社へ必ず確認してください。法定相続情報一覧図の写しで戸籍謄本を代用できる場合もあります。

STEP2 死亡保険金請求の主な添付書類

  • 保険証券
  • 死亡診断書または死体検案書(保険会社所定の死亡証明書でも可の場合あり)
  • 死亡した被保険者の除籍謄(抄)本または住民票
  • 受取人の本人確認書類の写し・印鑑登録証明書
  • 受取人の戸籍謄(抄)本または住民票(親族の場合)
  • 交通事故証明書(死因が交通事故の場合)・災害事故証明書(災害の場合)
注意②:遺言執行者の関与について:遺言書に遺言執行者が指定されている場合、名義変更請求はその遺言執行者が行うことになります。指定がない場合は家庭裁判所に遺言執行者の選任を申し立てることもできます。遺言書の種類(公正証書・自筆証書など)によって検認手続きの要否も異なるため、事前に確認が必要です。

自分で対応する場合と弁護士に依頼する場合の比較

比較項目 自分で対応 弁護士に依頼
遺言の有効性確認 遺言書の形式・内容が有効かどうかの判断が難しく、無効な遺言に基づいて手続きを進めるリスクがある 遺言書の有効性・方式の確認を行い、適切な手続きの方針を提示
遺言執行者の手配 遺言執行者が指定されていない場合の対処が分からないことが多い 遺言執行者の選任申立てや、弁護士自身が就任することも可能
書類収集・申請 必要書類が保険会社によって異なり、収集・提出に手間がかかる 保険会社との連絡・必要書類の収集から名義変更・保険金請求まで代理
相続財産との区別 保険金が遺産分割や特別受益に含まれるか否かの判断が難しい 保険金と相続財産の関係を整理し、遺産分割協議への影響を明確にアドバイス
期限管理 約款所定の請求期限(通常3年)を自己管理する必要がある 期限を把握した上で、迅速に手続きを進める
費用の目安 書類取得の実費のみ 着手金・報酬金(案件規模による。初回相談は多くの事務所で無料)

高松市周辺でのご相談はよつば法律事務所へ

「遺言で保険金受取人が変更されているが、どこから手続きすればよいかわからない」「遺言執行者が決まっていない」など、生命保険と相続が絡む問題は手続きが複雑です。香川の皆様、まずは弁護士にご相談ください。

よつば法律事務所

〒760-0028 香川県高松市鍛冶屋町3-1 香川三友ビル2階

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