2026.04.01
コラム

死亡届と埋葬許可

投稿者:二川伸也

死亡届は7日以内に提出が必要です

家族が亡くなったら、原則として死亡の事実を知った日から7日以内に「死亡届」を提出しなければなりません(戸籍法86条)。国外で死亡した場合は3か月以内とされています。

この期限を過ぎると、その後の相続手続き全体が遅れてしまいます。まず最優先で対応すべき手続きです。

誰が、どこに届け出るの?

届出義務者は次の順番とされています。ただし、この順番にかかわらず届け出ることができます。また、同居していない親族や後見人なども届出資格があります。

  • 同居の親族(第一順位)
  • その他の同居者(第二順位)
  • 家主・地主・家屋の管理人(第三順位)

届出先は、次のいずれかの市区町村窓口です。高松市内で亡くなった場合は、高松市役所または各支所・出張所に届け出ることができます。

  • 死亡者の本籍地
  • 届出人の所在地
  • 死亡地

必要な書類は?

死亡届には、死亡診断書または死体検案書を添付する必要があります。病院で亡くなった場合は担当医が死亡診断書を作成してくれます。自宅で亡くなった場合などは、かかりつけ医や救急医療機関に相談しましょう。

書類名 作成者 内容
死亡診断書 生前に診断していた医師 診断内容を記載した書面
死体検案書 死後に検案した医師 検案結果を記載した書面

なお、震災・火災・水難などのやむを得ない事情により診断書を取得できない場合は、死亡の事実を証する別の書面で代替することも認められています。

埋葬・火葬には市町村長の許可が必要です

死亡届の提出と同時に、火葬(埋葬)許可証交付申請書を提出することが一般的です。火葬・埋葬を行うには、死亡後24時間を経過した後でなければならず、また市町村長の許可を得ることが法律で定められています(墓地埋葬法5条)。

申請のポイント

  • 申請者:火葬・埋葬を行う者
  • 申請先:死亡届を受理した市区町村
  • 申請費用:各市区町村の定めによる(死亡届の手数料は無料)
  • タイミング:死亡届と同時に申請するのが一般的

成年後見人がいる場合は手続きが異なります

亡くなった方に成年後見人がついていた場合、その後見人が死後の事務(火葬・埋葬の契約など)を行うには、家庭裁判所の許可が必要になる場合があります(民法873条の2)。

許可が必要な行為と不要な行為は次のとおりです。

行為の種類 裁判所の許可
相続財産の保存に必要な行為 不要
弁済期が到来している債務の弁済 不要
火葬・埋葬に関する契約の締結(葬儀契約を除く) 必要
債務弁済のための本人名義の預貯金の払戻し 必要
入所施設に残置した動産等の寄託契約の締結 必要
電気・ガス・水道の供給契約の解約 必要

申立てができるのは成年後見人のみであり、保佐人・補助人・任意後見人などは申し立てることができません。申立費用は収入印紙800円と予納郵便切手が必要です。

死亡届の提出が相続手続き全体に影響します

死亡届が受理されると、戸籍に死亡の事実が記載されます。この戸籍謄本は、その後の相続手続き(相続放棄・遺産分割・預金解約・不動産名義変更など)のほぼすべてで必要になります。

つまり、死亡届の提出は、相続手続き全体のスタートラインです。期限内に正確に手続きを進めることが、その後の相続をスムーズに進めるための第一歩となります。

まとめ

  • 死亡届は死亡を知った日から7日以内に提出(国外は3か月以内)
  • 死亡診断書または死体検案書の添付が必要
  • 火葬・埋葬には市町村長の許可が必要(死亡届と同時申請が一般的)
  • 成年後見人が死後事務を行う場合、一部の行為には家庭裁判所の許可が必要
  • 死亡届受理後の戸籍謄本は、その後の相続手続き全般で必要になる

香川の皆様の中には、「何をどの順番で進めればよいかわからない」とご不安を抱えている方も多いかと思います。死亡届の提出後に始まる相続手続きについて、弁護士に早めにご相談いただくことで、手続きの漏れや遅れを防ぐことができます。

高松市・香川県で相続手続きについてお悩みの方は、ぜひよつば法律事務所にお気軽にご相談ください。

※本記事は一般的な法律情報の提供を目的としており、個別の法的アドバイスを提供するものではありません。具体的なご事情については、弁護士にご相談ください。

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